focuson_cultureのブログ

洋服と音楽と映画と。何かに夢中になるキッカケになれば。

【MUSIC】細野晴臣さんのお話

 突然だが、皆さんは細野晴臣さんをご存知だろうか。

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 細野晴臣は、「ロックを初めて日本語で歌った」伝説のロックバンド"はっぴいえんど"のベースを担当していた人物である。

 現在活躍している くるり、KIRINJI、Never Young Beach、Yogee New Waves、星野源などは、細野さんの影響を受けていると公言している。(私も細野の影響を受けた1人だ)

 今年でデビュー50周年を迎えた細野晴臣さんの魅力に迫りたいと思う。

【1970年】"はっぴいえんど"の誕生

 はっぴいえんど の活動期間は1970〜1973年と非常に短いものであった。しかしその中で、日本ロック史に影響を与えた名盤がある。

セカンドアルバム『風街ろまん』(71年)だ。

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 当時の東京の風土を感じるフォークロックと、日常を切り取ったような詩が素晴らしいアルバムである。細野さんファンの方々でも、このアルバムが1番だと言う人が多いのではないだろうか。

【1973年】ソロ活動スタート

 はっぴいえんど解散後のソロアーティストとしての1作目は、『HOSONO HOUSE』(73年)であった。

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 おそらく、細野さんのソロ作品の中で最も知名度の高いアルバムだろう。自身の音楽的ルーツはアメリカだと主張しているかのような世界観を感じる作品だ。

【1975〜78年】トロピカル3部作

 細野さんの音楽の探訪は、アメリカを離陸した後、トロピカル&チャイニーズへ着陸した。『トロピカル・ダンディー』(75年)だ。

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 翌1976年には、横浜中華街を感じさせた前作(↑)から、『泰安洋行』(76年)で東洋音楽に手を出し始める。

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 そして、78年に細野晴臣&イエローマジックバンドの名義で『はらいそ』(78年)をリリースした。東京ラッシュや四面楚歌など大好きな曲が入った1枚だ。

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 (『はらいそ』では、色々な音楽が聴こえてきて忙しい、インドの街並想像させる。そんな印象だった。)

 細野さんは、この3枚のアルバムを通しての音楽の冒険を「トロピカル3部作」と言っている。(yogeeの島3部作はこれに影響を受けている)

【1978年】Yellow Magic Orchestra(YMO)

 78年、細野さんは高橋幸宏(ドラム),坂本龍一(ピアノ)を誘い、「楽器の代わりにコンピュータを使う」革命を試みた。一般に、電子音楽テクノポップと言われている。

 中でも人気は『ソリッド・ステイト・サヴァイバー』(79年)だろう。

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 順番に細野さんの作品を聴いていて、最も衝撃を受けたアルバムだった。誰もが知っている"あの曲"も入っているので、是非聴いてほしい。

(私は、YMOでは「東風」という曲が1番好きです)

【1980〜2017】

 80年代以降の細野晴臣は、音楽提供とカバー、サントラ音楽が多くみられる。

 (松田聖子への楽曲提供やボサノヴァ、『銀河鉄道の夜』のサントラ製作など)

 細野さんの音楽をこれから聴く人は、とりあえずYMO期までを聴いてほしいと思う。

【2019】デビュー50周年

 細野晴臣は、2019年でデビュー50周年を迎えた。それを記念して、『HOSONO HOUSE』(73年)を半分を打ち込み(あらかじめ音を作った後で機械で音楽を作成する)で作り直し、現代的な作品に仕上げている。

『HOCHONO HOUSE』(2019)

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【オススメ細野音楽】

 正直、今回紹介したアルバムはどれも素晴らしい作品である(50年のほんの一部だが)。

 その中でも細野さんを初めて聴く方は、まずは『風街ろまん』(71年)を聴いてほしい。3曲目の「風をあつめて」は永遠の名曲だ。

 YMOのソリッド・ステイト・サバイバー、パブリック・プレッシャーも必聴だと思っている。これを読んだ人が、細野晴臣さんを好きになって欲しいと心から思っている。

 

 細野さんは、50年の間いろいろな事に挑戦し、変化し続けてきた。現在も音楽業界に影響を与えているなんて、本当に恐ろしい72歳だと思っている。彼はおそらく最後まで音楽をやり続けるだろう。細野さんは最後まで変化し続けてくれると私は信じている。

ありがとう、細野さん。