【MOVIE】憧れのプロム
ティーンの恋愛をテーマにしたアメリカ映画において、プロムは重要な文化の一つだ。
卒業時に開かれるこの重要行事は、男女がペアとなって出席するダンスパーティー。男の子は勇気を出して気になる女の子を誘い、慣れないネクタイを締めて家へ迎えに行く。女の子の父親に釘を刺されながらも、ドレスアップして間違えるほど綺麗な彼女の手を握り、会場である体育館へとエスコートする。そんな華やかなプロムには、アメリカのティーンエイジャーだけで無く、きっと誰もが憧れを抱いているのではないだろうか。
今回は、ティーンエイジャーの青春"プロム"にフォーカスして、映画を紹介したい。
【ハイスクール・ミュージカル/ザ・ムービー】(2009)
アメリカの青春ドラマといえば、やはりハイスクール・ミュージカルとgleeだろう。ディズニーチャンネルで放送されていたハイスクール・ミュージカルの劇場版には、今回のテーマであるプロムが登場する。
ドラマ全体としては、バスケ部の主人公トロイとヒロインのガブリエラが、ミュージカルと出会い、自分を見つけていくストーリーである。
劇場版では、高校卒業を迎えるトロイとガブリエラと、その仲間たちが歌う「忘れられない夜」は、プロム前の高校生のすべての想いが詰まった曲だ。
曲中に出てくるトロイたちの服装がとてもきらびやかで、華やかで、今考えればとても参考になる。
【バック・トゥ・ザ・フューチャー】(1985)
80年代を代表するSF映画。おそらく紹介しなくても多くの方が観ていると思われるが、BTTFにもプロムのシーンが登場する。
主人公マーティの父ジョージと母ロレインは、プロム「魅惑の深海パーティ」でのキスが結婚の馴れ初めだった。そんな結婚のキッカケがあった1955年にタイムスリップしたマーティは、臆病なジョージがロレインにアタックできるように手助けをし、なんとか2人を結ばせる事に成功する。
劇中でティーンエイジャーたちは、気になる異性をプロムへ誘う。ジョージはロレインを誘うし、ロレインはタイムスリップしてきた息子のマーティを誘うし、ジョージの悪友ビフはロレインを誘う。
50年代から既に、プロムがティーンエイジャーにとってどれほど重要であったかが分かる、時代性のある作品だと思う。
【メリーに首ったけ】(1998)
ファレリー兄弟監督の死ぬほど笑えるラブコメディ。ナイトミュージアムでお馴染みのベン・スティラー演じる主人公テッドは、ある出来事をキッカケに、キャメロン・ディアス演じるヒロイン メリーにプロムの相手になって欲しいと誘われる。
学園のマドンナ メリーに誘われたテッドは人生最大の幸福感で大喜び。しかしプロムの当日、メリーを迎えに行くが、人生最大の悲劇が起こる。なんと、ズボンのチャックに"アレ"を挟んでしまったのだ。そのまま救急車で運ばれ、メリーとのプロムは行けずに卒業してしまう。
それから13年後、彼女いない歴を更新中のテッドは、メリーと再開する事になる。テッドやテッドを取り巻く人々は、皆んなメリーに一目惚れ。彼女につきまとう男達もたくさん。数多のアプローチから、メリーは誰を選ぶのか。
とにかく超下品な下ネタばかりで、度肝を抜かれる面白さがある、ザ・アメリカな映画だ。
【プロム映画まとめ】
今回は、プロムが出てくる映画を紹介した。プロムにフォーカスした映画の紹介は珍しいかもしれないが、少しはアメリカの青春映画の魅力が伝わっただろうか。
プロムのシーンを観ていると、そんな文化は日本には無いはずなのに、観ているこっちまでが緊張感や懐かしさを感じてしまうのだ。もしも日本にプロムという文化があったとしたら、高校時代はどうなっていただろうか。なんて想像したりもしてしまう。
今回は紹介しきれなかったが、他にもフットルースや恋のからさわぎ、海外ドラマのgleeなど多くの青春映画・学園ドラマで、プロムが重要なシーンとして登場する。
プロムという文化を意識して映画を観てみることも、面白いのではないだろうか。